環境保護法改正案:注目すべき主な改正点
2026年9月17日、「環境保護法の一部条項を改正・補足する法律案(第2次案)」が公表されました。本案は、政府に提出される最終案となる可能性があります。
2020年環境保護法と比較して、本改正案では、環境関連手続の簡素化、拡大生産者責任(EPR)の見直し、ならびに気候変動への対応、温室効果ガス(GHG)インベントリおよびカーボン市場に関する規定の追加を中心に、複数の重要な変更が提案されています。
「環境コンサルティングサービス業務」の定義の追加
本改正案では、「環境コンサルティングサービス業務」を、環境影響評価の実施および環境許可証の交付申請書類の作成に関するサービスを提供する事業として定義する規定が追加されています。
規制対象物質に関連する禁止行為の改正
2020年環境保護法と比較して、本改正案では、禁止対象となる行為の範囲が縮小され、従来の製造、輸入、一時輸入・再輸出、再輸出および消費から、製造および輸入のみに変更されています。
一方、禁止対象となる物質および物品の範囲は拡大され、オゾン層破壊物質(ODS)だけでなく、以下も含まれることとなります。
規制対象物質:ODSおよび一部の温室効果ガスを含みます。
政府が定めるリストに掲載された、これらの物質を含有する、またはこれらの物質を使用して製造された設備および製品。
また、本改正案では、使用されなくなった設備および製品に含まれる規制対象物質について、法令に従った回収、リサイクル、再使用および処理を行わずに環境中へ放出する行為が、新たな禁止行為として追加されています。
環境影響評価および環境許可手続の簡素化
本改正案では、環境基準の一部を削除・簡素化する方向で、投資プロジェクトの分類方法を改正することが提案されています。
これにより、環境影響評価の対象となるプロジェクトおよびその実施方法を決定するための分類は、3つのグループのみとなります。
環境に悪影響を及ぼすリスクがないプロジェクトに該当するグループIVは廃止されます。
また、環境影響評価の実施および環境許可証の取得に関する手続についても、簡素化する方向で見直しが行われます。
拡大生産者責任(EPR)の履行方法の変更
本改正案では、製品・包装材のリサイクル責任および廃棄物処理責任の履行方法の改正が提案されています。
2020年環境保護法と比較して、本改正案では、リサイクル責任を履行する方法として、「製品・包装材のリサイクルを支援するため、ベトナム環境保護基金に金銭を拠出する」という選択肢への言及がなくなっています。
これに代わり、組織および個人は、従来と同様に「自らリサイクルを実施する」という方法を選択して、リサイクル責任を履行することができます。
法令で定められた義務的リサイクル率を達成できなかった場合、その未達分に係る責任は、政府が定める期限および割合に従って、翌年以降に繰り越されます。
また、本改正案では、環境保護税の課税対象リストに含まれる製品および包装材について、廃棄物処理支援費用の納付を免除することも提案されています。
気候変動への対応およびカーボン市場に関する規定の追加
本改正案では、気候変動への対応、温室効果ガス(GHG)インベントリおよびカーボン市場に関連する複数の規定が追加され、より明確化されています。
環境サービスのリストには、コンサルティング、検証、GHGインベントリ、GHG排出削減に関するサービスおよびその他の関連サービスが追加されます。
GHGインベントリの実施が義務付けられる施設のリストについては、現行規定の2年に1回ではなく、毎年公布することが提案されています。当該リストに掲載された施設は、毎年GHG排出量報告書を作成しなければなりません。
また、従来の政令で規定されていた配分、償却、排出枠および取引に関する一部の規定(政令第06/2022/NĐ-CP号および同政令を改正・補足する政令第119/2026/NĐ-CP号、ならびに国内カーボン取引所に関する政令第29/2026/NĐ-CP号)が、本改正案に盛り込まれています。
以上のとおり、本改正案は、さまざまな環境関連手続を明確化・簡素化するとともに、気候変動への対応活動およびカーボン市場に関する規定をより具体化するものです。これにより、GHG排出削減に関する責任について、より上位の法的根拠が整備されることになります。
詳細については、こちらをご参照ください。